紅茶の詰った宝箱 第4話

マリーアントワネットの紅茶

一瞬フランスの中世の農村に迷い込んだような錯覚になる。

古びた小屋のような民家と畑が目の前に広がる中、土の小道をどこかの貴族の奥様に使える女中のような服をきて買い物袋を肩にかけた日本人の妻が歩いている。
ここは、入口から金ぴかな門の向こうのベルサイユ宮殿のはず。。。あのフランス・ルイ王朝の宮廷文化華やかなりし爛熟のロココ様式の中心地。

日本では高級デパートにはいっている「マリーアントワネット」の名前を冠した紅茶。
NINA’S PARIS の丸っこいピンクの缶にはいったフレーバードティは、女性の人気を集めるブランド・ティーの一つ。パリのヴァンドーム本店で買いたかったですが、わたしは由来にちなんだベルサイユ宮殿で買いました。

紅茶には、大別して茶葉のみを使ったものとフルーツや花の香りに主体をおいたハーブティーがあります。イギリスのブランドにはアールグレイのようなフレーバーミックスなものはあってもブレンドはわりと茶葉の味そのものを全面にしたものが多いようです。
庶民は、フォートナム&メイソンやハロッズで買ってくるわけでなく、各家庭でうちはCLIPPER、YORKSHIRE、PG Tips、Tetleyといった大衆向きのティーバッグタイプをパック買いして飲んでいるようです。

一方、フランスやドイツはハーブティーを飲む文化がありその種類はとても豊富。こちらがメインである気がします。
日本にも、フォション、マリアージュ・フレール、ダマン・フレールといったフランス勢と共に、ダルマイヤー、ロンネフェルト、ティーカンネといったドイツ勢がはいっています。
知名度、高級感はどちらかというとフランスに軍配が上がりそうです。
ミュンヘンのダルマイヤーの店舗など王室御用達らしい落ち着いた雰囲気の漂う格式あるお店なんですけどね。
やはり、日本では ”おフランス” の方が貴族的で高級感を感じるのでしょうか。

先のNINA’S PARISの「マリーアントワネット」は元々香水メーカーだけあって香りにはうるさく、薔薇とベルサイユ宮殿農園のリンゴの香りにこだわった一品です。
あの穏やかな風景の広がるプチ・トリアノンの奥の田舎の農村。そこで野菜や果物を育て田舎の生活に安らぎを感じていたマリーを想うと、強すぎる香りにも哀れを感じる。マダムカぺーになる前に故郷に帰れたら首チョンパされる前にフェルゼンと一緒にもっと長生きできたかもですね。
リンゴが他と違うスパイスになって独特のフレーバーになっているのが、一目置かれている由縁でしょう。
ベースはセイロン茶葉。でも彼女の生きた時代にもこの缶あったかなあ。

紅茶豆知識
nina の Marie Antoinette

・フレーバード・ティ

特に茶葉の産地にはこだわらず、花や果物の香りに重きをおいた紅茶。
ここでは紅茶を使わないハーブティとは分けて考えます。
ブレンドが販売生産者主体で行われるため農園より作っている販売メーカー名で販売取引されていることが多い。
日本での有名どころは、ベルガモットをつかった「アールグレイ」(厳密には香料をつかったもの=フレーバードティーと、果皮など自然素材から香りを移したもの=センティッドティーに分かれる。ここではフレーバード・ティーで統一した)が代表格の一つ。
花、フルーツ、香辛料をブレンドしたものも多い。種類は多種多様。

香りが強いものが多いので、好き嫌いが分かれるお茶だ。

いろいろなMIXの違いを知りたい、ベースとなる有名茶葉の味の違いがしりたいという方には、まずはルピシアのようなメーカーさんの商品が最適だと思います。